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助詞

助詞は、内部に修飾関係を持つ名詞句の途中に挿入することで意味を明確化する。ここでは代表的なものをいくつか取り上げる。

前提として、雰語では助詞を一切用いずとも全ての修飾関係を表すことが可能である。但しその場合には文意の解釈の幅が非常に広くなってしまうため、特に現代口語では、並列や選択の表現で助詞を省略することは殆ど無い。例として、新聞の見出しなどで文字数を削減する場合、表現技法として敢えて曖昧性を持たせる場合などには省略されることもある。

単純修飾「然」

()」は、名詞句に挟んで修飾関係にあることを明示する助詞である。この助詞自体は特に文法上の意味を持たず、単に文を読み易く、修飾構造であることを明確にするために用いられる。

  • 百杖遠赤果(百 杖 遠 然 赤果)
    百杖の距離のりんご

節で名詞句を修飾する場合に、目的語付きの文と区別するために用いられることが多い。

  • 我食菜草(我 食 然 菜草)
    私が食べる野菜
    • ここで「」を省くと「我食菜草」となり、「私は野菜を食べる」という目的語付きの文と区別がつかない

並列「来」

()」は、複数のものを同時に並列させる助詞である。

  • 其人春仁言。(其 人 来 春 仁 言.)
    その人とさんが会話する。

否定文や疑問文の中で用いられた場合、その全てが否定や疑問の対象となる。

  • 万蟾不有使能不刈。(万 蟾 不 有 使能 来 不刈.)
    全てのカエルは権利も自由も持たない。
  • 買之筆書帳在何処如?(買 之 筆 来 書帳 在 何 処 如?)
    このペンとノートはどこで買いましたか?

選択「岐」

()」は、複数のものを選択関係で並列する助詞である。

  • 我欲食餅麺。(我 欲 食 餅 岐 麺.)
    私はパンか麺が食べたい。

必ずしも択一の選択肢である必要はなく、可能性のある選択肢を列挙する場合にも用いられる。

  • 広仁明仁概知其。(広 仁 岐 明 仁 概 知 其.)
    さんかさんが多分それを知っている。

所有「含」

()」は、所有関係を表す助詞である。純粋な所有または所属のみを指し、修飾や事物の属性に対して用いることは出来ない。

  • 我含湛貨(我 含 湛貨)
    私の貯金
  • 彼獣含毛(彼 獣 含 毛)
    あの動物の毛
  • *栄言含訓人(栄言 含 訓人)
    *雰語の教師
    • 所有関係ではないため、「栄言訓人」や「訓栄言然人」と表現するのが自然である。
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