数詞
数量表現
名詞や動詞を数詞で修飾することで、事物の個数や量、動作の回数などを表現することが出来る。また、基本的に助数詞と共に用いられ、修飾する対象を明示する。
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三貝人(三 貝 人)
三人の人たち
12までの数
雰界では一般的に12進法が用いられる。この章のこれ以下の例文では、原則0~9、A~Bの12進数表記を用いる。
雰語で数を表記する場合、雰字を用いて書くことも可能だが、一般には位取り表記に特化した「算字」と呼ばれる算用数字が用いられる。基本的に数の表記には日用・学術用途ともに算字が使用されることがほとんどであり、雰字で数を表記する場面は古風な雰囲気を強調する場合や、雰語学習者に向けて数の読みを示す場合などに限られる。
以下で、0から10(12)までの数を示す。
算用数字(12) | 雰語 | 算字 |
---|---|---|
0 | 零(零) | 〇 |
1 | 一(一) | 〡 |
2 | 二(二) | 〢 |
3 | 三(三) | 〣 |
4 | 四(四) | 〤 |
5 | 五(五) | 〥 |
6 | 六(六) | 〦 |
7 | 七(七) | 〧 |
8 | 八(八) | 〨 |
9 | 九(九) | 〩 |
A | 甲(甲) | 〹 |
B | 乙(乙) | 〺 |
10 | 十(十) | 〡〇 |
大数
12^4未満
10000(12)までの数は、それぞれの位の値に以下の接尾辞をつけて表記される。10(12)の位と100(12)の位では、数が1である場合は省略し、位の接尾辞のみで表記することが可能である。
また、数の途中に値が0である位が挟まる場合、「虚(虚)」を挿入して桁が飛ぶことを明示することもある。
算用数字(12) | 雰語 |
---|---|
10 (121) | 十(十) |
100 (122) | 百(百) |
1000 (123) | 千(千) |
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十甲(十 甲)
1A(〡〹)
-
二十三(二十 三)
23(〢〣)
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百五十八(百 五十 八)
158(〡〥〨)
-
三百九十(三百 九十)
390(〣〩〇)
-
一千虚七(一千 虚 七)
1007(〡〇〇〧)
-
乙千乙百乙十乙(乙千 乙百 乙十 乙)
BBBB(〺〺〺〺)
12^4以上
10000(12)以上の数は、まず4桁ごとに区切り、次にそれぞれの塊に上の方法を適用し、最後に塊の位ごとに以下の接尾辞をつけて表記される。4桁ごとの境目を跨いで値が0である位が挟まる場合には、前述の「虚」は挿入されない。
算字による表記上では、4桁ごとに空白、または桁区切り記号 (’) が挿入される場合も多い。
数 | 雰語 |
---|---|
124 | 万(万) |
128 | 億(億) |
1212 | 巨(巨) |
1216 | 越(越) |
1220 | 遠(遠) |
1224 | 永(永) |
1228 | 恒(恒) |
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百二十三億 四千五百六十七万 八千九百甲十乙(百 二十 三億 四千 五百 六十 七万 八千 九百 甲十 乙)
123456789AB(〡〢〣’〤〥〦〧’〨〩〹〺)
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五千虚二億 三万(五千 虚 二億 三万)
500200030000(〥〇〇〢’〇〇〇〣’〇〇〇〇)
小数
整数部が0であるもの
整数部が0である小数のうち、小数部が3桁以下のものは、位が大きい順で値に以下の接尾辞をつけて表記される。算字による表記上では、1(12)の位の上部に基位記号 ( ・) が置かれる。
小数の場合でも、値が0で位が飛ぶ場合には「虚」を挿入することが多い。
数 | 雰語 |
---|---|
12-1 | 少(少) |
12-2 | 毛(毛) |
12-3 | 米(米) |
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四少(四少)
0.4(〇・〤)
-
一少八毛六米(一少 八毛 六米)
0.186(〇・〡〨〦)
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甲少虚二米(甲少 虚 二米)
0.A02(〇・〹〇〢)
小数部が4桁以上のものでは、小数部を4桁ごとに区切ってそれぞれの塊に上の方法を適用し、位ごとに以下の接尾辞をつけて表記される。
大数と同じように、4桁ごとに桁区切り記号が挿入される場合も多い。
数 | 雰語 |
---|---|
12-4 | 糸(糸) |
12-8 | 粒(粒) |
12-12 | 砕(砕) |
12-16 | 落(落) |
12-20 | 粉(粉) |
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四少乙毛七米九糸 一少七毛虚甲粒 七毛砕(四少 乙毛 七米 九糸 一少 七毛 虚 甲粒 七毛砕)
0.4B79170A07(〇・〤〺〧〩’〡〧〇〹’〇〧)
整数部が0でないもの
整数部が0でない小数は、整数部と小数部についてそれぞれ上記の方法を適用した後、「定(定)」を挟んで連結することで得られる。
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三定 一少八毛四米八糸 九毛四米九粒(三 定 一少 八毛 四米 八糸 九毛 四米 九粒)
3.18480949(〣・〡〨〤〨〇〩〤〩)
負数
負数は、正数を指す表現に接頭辞として「下(下)」をつけることで表される。
算字による表記上では、先頭の位に負数記号 (/)を重ねて表現される。
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下一(下 一)
-1(/〡)
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下三十四定 二少甲毛一米(下 三十 四 定 二少 甲毛 一米)
-34.2A1(/〣〤・〢〹〡)
分数
分子が1である単位分数は、分母となる数に接頭辞として「片(片)」をつけることで表される。
算字による本来の数式では分母を分数記号で囲って表記するが、表示できない環境では短縮分数記号 (/)を前置して表される。
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片七(片 七)
7分の1(/〧)
分子が1でない分数は、分子となる数を分母の単位分数に前置して表現する。
算字による表記上でも同様に、分子部分を前置する。
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二百五十七 片九十五(二百 五十 七 片 九十 五)
95分の257(〢〥〧/〩〥)
冪
AのB乗は、「跳A以B(跳 A 以 B)」という形で表現される。但し指数が2である場合は「以二」を省略できる。
算字では、縦・横書きともに底の右下に小書きで指数が表記される。
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跳二以三十六(跳 二 以 三十 六)
2の36乗(〢〣〦)
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跳下三以一定乙少(跳 下 三 以 一 定 乙少)
-3の1.B乗(/〣〡・〺)
冪根
AのB乗根は、「解A以B(解 A 以 B)」という形で表現される。冪と同じく、指数が2である場合は「以二」を省略できる。
算字では、本来は被開平数に冪根記号を重ねて表記するが、表示できない環境では短縮冪根記号 (√)を前置して表記する。
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解十五(解 十 五)
15の平方根(√一〥)
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解 跳四十二以五 以五(解 跳 四十 二 以 五 以 五)
(42の5乗)の5乗根(√〥〤〢〥)